将来、例えば高速道路を活用することにより、北海道から沖縄まで1つの送電網、ネットワークでつながり、その中で最適化する時期を迎えたとする。
そのときお金は、まずFIT制度により、エネルギー消費地である都市からエネルギー生産地である地方に流れ、それが税収、雇用といった形で地域経済にもう一度還元される。
そして重要なのは、自然エネルギー産業は、周辺の他の産業と共栄し、地域経済を潤すことが可能ということだ。
木質バイオマス事業があれば隣接する林業が発展できるだろうし、太陽光事業ならば6次産業化によって農業や観光、介護・健康ビジネスが発展し、さらにはIT、アニメ、コンテンツ産業も伸びる。地域の若者の就業機会も増えるだろう。
そのとき、豊かな地域同士がエネルギーやお互いに結び付いた「多次元ネットワーク社会」が現れる。都市部だけが栄える現在は、はるかによい形で地球と共存し、人間の生存が持続可能な社会だ。
このような未来は、やはり「真夏の夜の夢」、夢物語だと思われるだろうか。私は、実現可能だと考えている。